発達障害の子、5年で倍増256人 呉市の小中学校で発達障害の児童、生徒に寄りそう補助員が足りず、市教委が対応に苦慮している。同市の発達障害の児童、生徒は256人で、5年前と比べほぼ倍増。市教委は本年度、補助員を10人増やし計40人にしたが、それでも児童、生徒が在籍する56校のうち24校には配置できていない。 発達障害の児童や生徒は通常、普通学級に通う。衝動的に行動することもあるため、市教委は2007年度に初めて補助員11人を11校に配置した。段階的に増員して昨年度は30校30人に拡充。本年度は24小、8中の計32校に40人を置いた。8校は2人配置している。 市内の全児童、生徒1万7330人に占める発達障害の子どもの割合は1・5%。最も多い学校では22人が通っている。 発達障害の急増について市教委は、社会の認知度が高まり専門医の診断を受けさせる保護者が増えたのが背景にあると推測する。 市教委は、きめ細かな対応をするには、さらに補助員の増員が必要だが、厳しい財政事情などから近く広島県に対応を要請する。 市教委は「人数が増加する中、県の協力が不可欠」としている。(小林可奈) (2012.6.15)
|