学校頼み限界 公会計化へ 広島市教委は、滞納額が膨らむ市立小中学校の給食費について、市が長期滞納者への徴収業務を担当できるようにする「公会計」に切り替えることを検討する。現在は学校単位で口座を開く「私会計」で、保護者との関係悪化を気にして督促の効果が上がっていない。2010年度の累積滞納額は1878万円に上る。 28日の市議会予算特別委員会で市が方針を説明した。市の給食費は、小学校が1食220円、中学校が265円。各校が毎月、児童生徒の持参や口座引き落としで集金。食材調達を担う市学校給食会へ支払う。 滞納世帯には教諭が手紙や家庭訪問で督促している。ただ学校現場が多忙な上、保護者への気兼ねから強い態度に出にくいという。 市教委は「学校現場だけでは限界がある」と判断。公会計化すると市が一括で滞納世帯に対応できる。民事訴訟法に基づいて支払い督促し、悪質なケースは財産差し押さえに踏み切る。特別会計にするか一般会計に組み込むかは今後検討する。集金はこれまで通り学校単位を維持する。 市教委健康教育課の上田典之課長は「公会計化で学校の負担軽減や会計の透明化が図れる。新たな電算システムが必要となるなど課題もある。なるべく早く結論を得たい」と説明。まずは実施自治体の状況を調査する。 市教委によると、10年度の滞納額は492万円で前年比99万円増。経済状況が悪化した家庭の増加が背景にあるとみている。 政令指定都市では福岡市が09年9月から公会計化。横浜市は12年度に実施する。(田中美千子) (2012.2.29)
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