中国新聞


中1英語に独自課程 広島県教委、モデル作成へ
「必修化1期生」入学へ対応


 広島県教委は、公立中の中学1年の英語教育向けに年間カリキュラムのモデルを独自に作ることを決めた。小学校高学年で必修になった英語の授業を受けた新中学1年が2012年度に初めて入学するため、スムーズに中学の学習内容に移れるよう工夫する。

 小学5、6年での外国語活動(英語)の必修化は11年4月にスタート。音声を中心に慣れ親しみ、コミュニケーション能力の素地を養うことを主な目標とする。

 一方、中学の学習指導要領は12年度に全面実施され、外国語(英語)科は現在の週3こまから4こまに拡充。小学校での学習も踏まえ、読み書きも重視する内容となる。

 県教委はカリキュラムのモデルで、特に中学1年の初期段階の授業の進め方に配慮するよう求める。「聞く」「話す」の活動を重ね、徐々に読み書きに親しむ内容とする。さらに校区内の小学校と連携し、児童が英語の授業で興味を持った題材を積極的に取り上げるよう提案する。

 県内の公立中244校(4月1日現在)で12年度に使用される教科書は6種類。県教委は各教科書に応じたモデルをつくる。学習目標や活動内容、活用する題材を1こまごとに整理し、授業の進め方も例示する。

 県教委は12年3月までにモデルを完成させ、ホームページで公開。各校が授業計画を練る際の参考にしてもらう。指導1課は「英語学習を楽しみに進学した生徒がつまずくことがないよう準備を徹底したい」としている。(門戸隆彦)

(2011.12.17)


【関連記事】
考える力育成へ、独自授業開始 応用力や英語強化 (2010.4.21)
新教科「言語・数理運用科」10年度導入 (2008.12.22)
独自の英語科 6月試験導入 (2007.5.17)
独自教育課程 小中学に導入 (2005.12.29)



子育てのページTOPへ