応用力や英語強化 全市立小中校対象 広島市教委は本年度、全市立小中学校で、考える力をはぐくむための教育課程「ひろしま型カリキュラム」を始めた。小中学校の一貫性を強め、独自教科の「言語・数理運用科」や、小学高学年の英語教育を導入したのが特徴。 小学1〜4年を「前期」とし、国語、算数の基礎学力の向上を図る。小学5年〜中学3年の「後期」は、活用能力を養成する狙いで言語・数理運用科や英語教育を取り入れる。 言語・数理運用科は、算数、数学や国語の知識を使い、身近なテーマを題材に課題解決の力を養う。小中学校ともに、総合的学習の授業を減らして年35時限を確保する。 例えば小学校では、路面電車の優れた点を考え、数字や表を用いて分かりやすく説明することに挑戦する。中学では、お好み焼きの食材を調べ、食料自給率を点検。地産地消を推進する動画のナレーションを考えることなどを想定している。 小学5、6年に設ける「英語科」は、学級担任と外国語指導助手の2人一組で担当。語源や国による表現方法の違いを教え、異文化への関心を引き出す。 ひろしま型カリキュラムは、市教委が2006年度、諮問機関「学校教育のあり方検討委員会」の提言を受け策定した。国が同年度に特区に認定。07年度から一部の市立小中学校で試行していた。(教蓮孝匡) (2010.4.21)
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