市議会一般質問 1年以上延期も
下松市の井川成正市長は7日、市議会一般質問で、2012年4月予定の中央保育園の民営化について、初めて計画が遅れる見通しを示した。法人選定や引き継ぎ保育の時期も決まっておらず、民営化は1年以上延期される可能性も出てきた。 井川市長は、森繁哲也氏(無所属)から民営化の見通しを問われ「来年度には間に合わない」と答弁。一部の保護者からの反対を受けて日程調整ができていない状況を説明し、12年4月の民営化を事実上断念した。今後のスケジュールについても市は「検討する」と述べるにとどまった。 井川市長は9月の議会答弁で「(民営化の条例改正案を)12月にも提案したい」としていたが、1日開会した定例会への提案は見送られていた。 下松市の保育園民営化は市の行財政改革に伴って浮上。市は1億円以上の経費削減をうたい、市立4園中3園を順次民営化する方針を示していた。中国新聞の取材に、井川市長は「行財政改革に遅れが出ることは残念。民営化の日程は庁内で協議する」と話した。 また、井川市長は9月の定例会でいったん可決された事業費を直後の臨時会で削除したあおば保育園園舎建て替え事業について「来年3月までに(再び予算案を)出さないといけない」と表明。市議会が工事を分割発注するよう付帯決議しているが、市長は一括発注が妥当とする考えをあらためて強調した。(上木崇達) (2011.12.8)
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