中国新聞


「病後児保育」運営見直し
大竹市、4月導入 利用ゼロ
事前登録制 市民に不評


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4月の開設後、利用ゼロの状態が続く病後児保育室

 大竹市は、病後の回復期で集団保育が困難な子どもを一時的に預かる「病後児保育」の運営を見直す。働く親の支援を目的に4月にスタートしたが、これまでの利用はゼロの状態。市民アンケートでも「利用しにくい」との声が強く、事前登録制の廃止などを検討する。

 病後児保育は4月、市内でやまと病院を運営する医療法人社団親和会(同市本町)に委託。市内の7保育所に通う1歳以上の園児を、院内の専用保育室で預かる。アレルギーの有無などを確認する事前登録が必要。しかし登録園児は65人と、対象516人の1割強に低迷している。

 事業開始から利用がまったくないため、市は先月末から今月初めにかけて、主要3保育所で保護者205人にアンケートを実施。105人が回答した。子どもの登録を済ませていたのは22人。83人は登録していなかった。

 利用しない理由(複数回答)について、「自分を含めて預かってくれる人がいた」が45・7%とトップ。次いで「病気にかからなかった」の35・2%だった。一方で「事前登録がわずらわしい」が33・3%、「前日正午までの利用申し込みが不便」も28・6%あり、制度への不満が目立った。

 このため市は、事前登録制の廃止や申し込みを受け付ける時間の延長を検討。受け入れる対象を小学低学年まで引き上げることも含め、見直しを進める。

 本年度の委託費は460万円。市福祉課は「これまで利用がまったくない結果を重く受け止めている。早急に制度の改善を進めたい」としている。(川崎崇史)

(2009.12.19)

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