中国新聞


不足の助産師 育成支援
廿日市・大竹市
総合病院の奨学金助成


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廿日市、大竹両市が助産師の確保などで助成を始めるJA広島総合病院

 廿日市、大竹両市は、地域の産科医療拠点であるJA広島総合病院(廿日市市)の助産師育成事業を助成する。両市では出産可能な医療機関の確保が課題となっており、産科医不足対策として同病院の支援を決めた。

 広島総合病院では、助産師養成校などに通う在籍看護師らに学費の一部を貸与する奨学金制度がある。両市は、奨学金制度を助成する形で、病院をサポートする。

 助産師の資格を取得した後、同病院で勤務することを条件に、年間三人を対象とする。二〇一二年度までの四年間の予定で、一人当たり年間約九十六万円の奨学金を全額助成。助産師として三年以上勤続すれば、返済を免除する。

 〇九年度は、日本赤十字広島看護大(廿日市市)などの助産師教育課程に通う看護師三人を対象とした。

 また、両市は広島総合病院の救急医療体制も支援するため、看護学生向け奨学金制度も助成する。一五年度までの七年間の予定で、十六人を対象とする。

 廿日市市では現在、出産可能な医療機関が広島総合病院など三カ所しかない。大竹市では、地元の国立病院機構広島西医療センターが〇五年七月に分娩(ぶんべん)の受け入れを中止し、出産を市外の医療機関に頼る状況が続いている。

 このため両市は、地元医師会などと産科医療体制の拡充策について検討。分娩の受け入れが最も多い広島総合病院の支援を決め、運営するJA広島厚生連に奨学金制度への助成を提案していた。(川崎崇史)

(2009.4.9)

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