【記者手帳】 広島県の公立高の合格発表があった十二日。広島市中区の基町高の掲示板に合格者の受験番号が張り出されると大きな歓声に包まれ、一瞬の間を置いて多くの受験生がカメラ付き携帯電話で、記念撮影を始めた。 昨年も公立高の合格発表を取材した。喜ぶ合格者を撮影した写真をあらためて見てみると、携帯電話を持っている受験生は今年ほどいない。携帯電話を持つ児童、生徒が増えていることを実感した。 県教委は合格発表の一週間ほど前、全公立小中高校へ、携帯電話の校内への持ち込みを原則禁止するよう通知した。文部科学省が示した基準は、高校は校内での使用禁止まで。携帯電話を使った犯罪やいじめなどのトラブルが相次いでいる実態を受け、持ち込み禁止まで踏み込んだ。 文科省が二月に公表した全国調査によると、携帯電話の所有率は小学六年が24・7%、中学二年45・9%、高校二年は95・9%に上る。 多くの児童、生徒が携帯電話を既に所有している中、校則の改定を迫られる学校は四月以降、どのような指導をするのか。子どもたちや保護者はどう受け止めたか。携帯電話メーカーの反応は―。しっかり取材し、続報を届けたい。(報道部 永山啓一) (2009.3.16)
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