3年ぶり増 予断を許さぬ状況も 広島県教委と県は21日、来春に卒業を予定する県内の高校生の就職内定状況をまとめた。9月末現在の内定率は40・9%で前年を3・0ポイント上回り、3年ぶりに増加した。広島労働局によると7月末現在の県内の高校生に対する求人数も13・8%増え、明るさが見えるものの、就活の現場では依然、予断を許さない状況が続いている。 国公私立計129校の3年生2万3816人のうち、就職希望者は15・0%の3562人。9月末までに1457人が内定を得た。 就職率を男女別でみると、男子44・9%(前年比2・9ポイント増)、女子34・4%(3・4ポイント増)。学科別は普通科24・0%(0・4ポイント増)、商業科や工業科など51・4%(3・8ポイント増)、総合学科38・8%(6・1ポイント増)となっている。 普通科の男子が唯一、0・7ポイント下回った。希望者61人のうち44人が内定した熊野高(普通科)の山根伸之進路指導主事は「販売や接客分野の求人が増え、女子の内定がよく出た」とする一方、「従来は普通科しか志望しなかった分野に、工業科からの志望が増えている。就活は厳しさを増している」と明かす。 広島労働局によると7月末の県内の求人数は3982人で前年を482人上回った。宿泊業や飲食サービス業を中心に回復。ただリーマン・ショック直前の2008年と比べると約6割にとどまる。 県教委と県、広島労働局は29日に福山市、31日に広島市中区で計約80社を招いた合同就職面接会を開く。県教委高校教育指導課は「求人開拓を進め、面接指導も強めたい」としている。(門脇正樹) (2013.10.22)
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