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学力テスト全教科、全国平均上回る
広島県内小中の結果公表 授業改善 評価の声


   

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 文部科学省が27日に結果を公表した本年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、県内の公立校の小学6年と中学3年の平均正答率は初めて全教科で全国平均を上回った。県教委は「授業改善を進めた効果が表れた」と評価する一方、知識を活用する力に課題が見られた。

 テストは4月にあり国語と算数・数学の教科ごとに、知識をみる「A問題」と応用力を試す「B問題」が出題された。県内からは小学校全497校と中学校全245校の計4万8020人が臨んだ。

 小学6年の平均正答率は、国語A65・8%▽国語B52・7%▽算数A79・2%▽算数B61・3%―で、全国平均を3・3〜2・0ポイント上回った。中学3年は、国語A76・7%▽国語B69・2%▽数学A64・8%▽数学B43・5%―で2・0〜0・3ポイント高かった。

 県教委義務教育指導課は「正答率の低かった問題を分析して授業に反映させ、県独自の学力テストに出題して理解度を確かめてきた」としている。

 一方で小中とも、B問題の正答率がA問題の数値を下回り、中学3年の数学では、その差が21・3ポイントに膨らんだ。同課は「論理的な思考の弱さが目立つ。設問ごとに分析し学習のつまずきを解消したい」としている。

 全国学力テストは2007年度、対象学年の児童、生徒が全員参加する形で開始。10年度に約3割の学校を抽出する方式に変更されたが、本年度から再び全員参加となった。3年に1回の理科はなかった。(門脇正樹)

(2013.8.28)


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