JR西・広島支社、連絡通路を再塗装
JR可部線安芸長束駅(広島市安佐南区)で6月、線路上の連絡通路を渡ろうとした小学5年女児(10)が列車にはねられ重傷を負った事故を受け、JR西日本広島支社は29日、再発防止のための対策工事を終えた。連絡通路を再塗装するなどし、乗降客が列車の通過を待つ位置を分かりやすくした。 長さ約5メートルの連絡通路のうち、オレンジ色と白で塗っていた線路の外側計約2・8メートルを赤と黄で塗り直した。黄の部分に「列車に注意」と記し、改札側とホーム側に1カ所ずつ「警報機が鳴ったら赤色部分に入らないでください」と呼び掛ける看板も設置した。 通勤で利用する近くの会社員市川明美さん(55)は「赤と黄の線はインパクトがあり、待つ場所が分かりやすくなった」と歓迎する。また、ホームから連絡通路につながる長さ約6メートルのスロープにあった手すりは、転落や列車との接触を防ぐため柵に変わった。 一方、住民から要望が出ていた遮断機については「スペースがなく不可能」として設置されなかった。地元の長束地区と長束西学区の社会福祉協議会は30日、遮断機の設置や見張り用の人員配置を求める要望書を同支社と市に提出する。 同支社は「現状ではできる限りの対策。引き続き安全な対策を検討する」としている。(根石大輔) (2013.7.30)
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