中国新聞


広島の中学理科、授業力アップへ
県教委など研修、楽しい教え方学ぶ


   

photo
分かりやすい授業を目指して講義を受ける理科教諭

 広島県教委と広島、福山の両市教委は4日、中学校の理科教員の授業力を高めるための研修を広島市役所で開いた。昨年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で県内の中学生の理科の平均得点が全国平均を下回ったため、初めて企画。約260人が参加した。

 昨年度の県内の中学3年の理科の正答率は50・2%で全国平均に比べ0・8ポイント低かった。観察や実験の結果を分析し説明する問題で正答率が低い傾向がみられたという。

 専門家の講義を受けた。小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトに携わった宇宙航空研究開発機構(JAXA)の的川泰宣名誉教授は「宇宙と命を見つめる科学が輝きを増す時代。大きなチャレンジができる子どもを育てて」と呼び掛けた。

 国立教育政策研究所教育課程研究センターの角屋重樹・前基礎研究部長は「子どもが楽しいと体感するような授業に改善しないといけない」と指摘。広島大大学院の木下博義准教授(教育学)は「実験では仮説を立てて結果を予測させることが大切」と助言した。

 本年度の研修は9月以降に2回予定する。(衣川圭)

(2013.6.5)


【関連記事】
島根県学力調査、中学・小5が全国上回る (2012.6.21)
中3学力向上、補習に力 三次市教委、小学校でも (2011.9.28)



子育てのページTOPへ