三原市が冊子、人見知りなど33ケース
三原市は、行動に課題のある子どもへの対応例をまとめた冊子を作った。3歳児健診以降、発達状況をみる機会の少ない5歳児が対象。県立広島大保健福祉学部(三原市)の研究者や医師たちが編集に協力した。市内の保育所や幼稚園などに配布し、参考にしてもらう。 発達・身辺自立▽社会性▽行動面▽発達記録に関する支援方法―の4分野で、33ケースを掲載。子どもの状態に対して、具体的な対応例や支援の考え方を示している。 例えば人見知りが強い場合、初めて会った人を理解することが難しいため「先の予測がつかず不安になっている」などと解説。絵や写真による事前の説明や、好きなことをしている際に誘うなどの対応例を挙げ「大人の思いで無理をさせず、心の準備を見守ることが大切」と助言した。 同市は子どもの特徴や課題を把握するため、5歳児の発達記録作成に独自に取り組んでいる。冊子は、現場の保育士や教諭のフォローを強めるために作った。 編集した同学部コミュニケーション障害学科の堀江真由美助教は、行動の背景や理由を把握した上で、対応を考える必要性があると指摘。「子どもが楽しく生活するきっかけを探るのに役立ててほしい」と話している。A4判、70ページ。150部印刷した。市保健福祉課=電話0848(67)6061。(鴻池尚) (2013.3.12)
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