侵入窃盗など悪質ケース増 広島県警が2011年に検挙、補導した非行少年3451人のうち、中学生は52・9%を占め、28年ぶりに半数を超えたことが6日、分かった。万引や自転車盗が目立つ一方、侵入窃盗など悪質なケースも増えた。県警は県教委や地域住民と連携し、犯罪防止教室を開くなどして非行の防止に力を入れる。(山本乃輔) 県警少年対策課によると、11年に逮捕、任意送致、補導された少年は前年比224人減の3451人。うち、中学生は同86人増の1826人で過去10年で最多となった。中学生が過半数を占めるのは1983年以来。 中学生の検挙、補導の理由では、万引が前年比9人増の724人(39・6%)で最多。自転車盗が同2人増の169人(9・3%)と続き、初期段階とされる非行が多い。 侵入窃盗は同15人増の40人(2・2%)、傷害は同1人増の149人(8・2%)と悪質性の高い犯罪も増加。校内暴力は同18人減の129人(7・1%)だった。 同課は、中学生の非行が増えた要因を「親に関心を持たれない子どもが携帯電話などで広い交友関係を持ち、集団で犯罪に及ぶケースが多い」と分析。摘発を徹底する一方、小学校高学年を対象にした犯罪防止教室を開いたり、地道な声掛け活動を展開したりして非行を防ぐ方針でいる。 (2012.3.7)
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