呉職安コーナーで2011年、3割アップの2118人 子育て中の女性の就職をサポートする呉公共職業安定所(呉市西中央)のマザーズコーナーの利用登録者が増えている。2011年は延べ2118人で前年の1669人の約1・3倍。知名度が上がったほか、東日本大震災などの影響で就職を望む母親が増加したとみられる。 08年5月に開設し、平日の午前8時半〜午後5時15分、子育て経験のある女性相談員2人が対応する。子ども連れの人にも配慮。待ち時間を短縮できる予約制を採用し、窓口近くに遊具を置いた。セミナー開催や月1回求人誌を送る。 同安定所は「市の担当課へのチラシ配布などで窓口を知る人が増えた。震災後は特に増えた」と増加の理由を説明。地震による経済活動の収縮や製造業の供給網の寸断は呉市や周辺の企業にも及び、減収を補うため女性が働きに出るケースも少なくなかったという。11年4〜6月期の登録者は593人で、前年同期の約1・5倍だ。 登録者は0歳〜高校生の子がいる20〜40代の母親がほとんど。多くが平日のみ、夕方までの帰宅を望む。就職先は事務職が多く、就職率は25〜30%。 6歳の娘と訪れた女性(35)は求職の理由を家計のためとし、「親身に相談に乗ってもらえ、託児の心配がないのがありがたい」。福丸桂子上席職業指導官は「登録者が交流するセミナーなどを通じ、意欲のある女性を精神面でも支援したい」と話す。 (小林可奈) (2012.1.30)
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