中国新聞


吉舎駅隣に公衆用電話
列車通学の中高生に朗報


   

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電話の設置を喜ぶ近藤会長(左から4人目)や寺戸会長(右端)たち

 三次市吉舎町のJR吉舎駅隣にある中四字(なかよあざ)コミュニティセンター玄関前に、念願の電話機が付いた。付近に公衆電話がなかったうえ、町内の日彰館高や吉舎中は生徒の携帯電話持ち込みが禁止。列車通学する生徒が乗り遅れた場合など、家族などに連絡する手段がこれまでなかった。

 17日夕に設置式があり、住民や同高生徒たち約10人が出席した。2年森末哲史君(16)は「今までは学校まで戻って電話していたが、便利になる。列車通学のみんなが喜ぶ」と笑顔を見せた。

 県教委は2009年、広島県内の公立小中高校に児童・生徒の携帯電話持ち込みを原則禁止するよう通知。日彰館高と吉舎中も禁止している。吉舎駅発着の列車は、上下線とも2時間に1本程度しかない。携帯電話の普及で公衆電話が減る中、乗り遅れや列車の運休・遅延時に生徒が困っていたという。

 同高PTAが学校などの要望を集め、地域や市も協力。市が約30万円をかけて公衆用の電話を購入、設置した。中四字自治振興会が管理し、町自治振興連合会が基本料金を負担する。

 PTAの近藤静香会長(52)は「設置は地域の生徒へのエール。愛される学校にしていきたい」と感謝。振興会の寺戸照一会長(68)も「地域でできるところは今後も協力していきたい」と話していた。(山崎亮)

(2012.1.19)


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