中国地方、10年度速報値 ▽割合、4県が平均以上 中国地方5県の不登校の小中学生は2010年度、計7938人だったことが4日、文部科学省の学校基本調査(速報)で分かった。前年度から1・9%減少したが、千人当たりの割合は山口を除く4県が全国平均を上回った。岡山は全国で最も高かった。各県とも相談体制の充実など対策に力を入れる。 内訳は、広島2945人(前年度比1・8%減)▽山口1255人(13・1%減)▽岡山2341人(3・1%増)▽島根762人(0・8%減)▽鳥取635人(4・6%増)。5県合計では4年連続で減少した。 千人当たりの不登校者数は、広島12・2人▽山口10・7人▽岡山14・0人▽島根13・0人▽鳥取12・9人。山口を除く4県で全国平均(11・4人)を上回った。3年ぶりに増加に転じた岡山は神奈川県と並び、全国で最も高い水準となった。 岡山県教委は「非常に厳しい数字だ。登校する気持ちになるまで待つだけでなく、積極的に登校を促す指導に取り組む」とする。 広島県教委は4年連続で減少しながらも高止まりしている現状に、「学校間での対応にばらつきがあるのが一因」とみる。 学校基本調査ではこのほか、ことし3月に高校を卒業した生徒のうち、就職した人の割合が5県とも前年度より上昇したことが分かった。大学生の就職難や高校生の求人数の増加が背景にあるとみられる。 5県の内訳は、広島13・3%(0・5ポイント増)▽山口27・9%(1・3ポイント増)▽岡山19・8%(1・0ポイント増)▽島根22・1%(2・0ポイント増)▽鳥取22・2%(1・5ポイント増)だった。(門戸隆彦) (2011.8.5)
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