市教委が近く小中校に説明 元教員2人が常駐
柳井市教委は、不登校の児童、生徒が通う適応指導教室「しなやかスクール」を、同市柳井の柳井中に設ける。経験豊富な元教員2人が常駐し、一人一人にあった指導で学校復帰に向けた手助けをする。 教室は、離島の平郡島出身の柳井中の生徒が暮らしていた海風寮(木造平屋300平方メートル)に開く。学校の敷地の南端にある寮は、島出身の生徒がいなくなった2007年度から使っていなかった。 約40年の勤務経験がある元小学校養護教諭ら教員免許を持つ3人が交代で勤務。生徒に合ったペースで学習を指導する。野菜作りなどを通じて集団行動に慣れるカリキュラムも検討している。 市教委は今月中にも市内16小中学校への説明をスタート。保護者とも協議して各校からの希望者を募り、できるだけ早期に受け入れを始めたい考えだ。主に、自宅の外に出られないような状態の子どもの利用を想定している。 市内の小中学校で、病気や経済的な理由以外で年間30日以上欠席する児童・生徒は計約30人。これまでは担任が家庭訪問を繰り返すなどしてきた。同様の教室は、県内19市町のうち11市町がすでに設けている。 教室には保護者のカウンセリング機能も持たせる。市教委学校教育課は「不登校は本人も家族もつらい。教室を通じて両者の不安を解消し、一人でも多くの復帰を手助けしたい」としている。 (2010.4.4)
|