広島市2009年度末 子ども手当天引き検討 広島市は18日、市内の認可保育園での保育料滞納額が2009年度末で累積約4億5千万円に上っていることを、市議会決算特別委員会で報告した。市は新たな収納対策を検討している。 滞納は子ども4410人分。理由で最も多いのは「保護者の責任感の問題。住所不明」で57・1%を占める。「失業や離婚などによる収入減」の32・1%、「自営業の保護者の事業失敗」の10・8%と続く。 保育料の滞納は、政令指定都市になった1980年度末に累積1億700万円だったが、02年度末に過去最多の約4億9400万円に膨らんだ。市はその後、収納対策を強化。09年度にはコールセンター(委託業者が運営)を設け、電話で督促する取り組みも始め、02年度比で約4400万円減少した。 ただ、単年度に発生する滞納額は09年度で1億円を上回り、対策前とほとんど変わらない。そのため市は、政府が検討している子ども手当からの天引き制度の活用も含めた新たな対策を検討する。 要田豊保育課長は「保護者間の公平性を確保するためにも、あらゆる対策を検討したい」としている。(教蓮孝匡) (2011.1.19)
【関連記事】 |