利用3万7530人 予想の4倍 子育て支援人気 運営に中高生も
広島県府中町鹿籠(こごもり)に町が整備した児童センターは、昨年11月のオープンから1年を迎えた。初年度の利用者は延べ3万7530人。施設側の予想の4倍弱となった。子育て世帯や転勤で引っ越してきた核家族のニーズが高かったほか、地域の中高生や保護者が加わった運営も利用の定着に貢献した。 毎週水曜にある「子育て広場」。毎回30組前後の親子が工作や体操などを楽しむ。2児を連れてほぼ毎日訪れる近くの主婦海江田綾菜さん(22)は「ママ友達もでき、気分転換になる」と喜ぶ。 センターは府中南交流センターの2階部分650平方メートル。多目的室や遊戯室、防音スタジオなどがある。利用対象は0〜18歳と保護者。指定管理者のNPO法人ワーカーズコープ(東京)が運営する。 同法人は当初、海田町など近隣の児童館の利用状況などから年間利用者を1万人と見込んだ。だが、オープンから約4カ月で1万人を突破。千原崇史センター長は「子育て支援や子ども向け行事へのニーズが予想より高かった」と受け止める。 中高生や保護者たちがスタッフで運営に加わることも利用増につながった。お兄さん、お姉さんの立場の中高生が企画したゲーム大会などが口コミで人気を集め、イベントとして定着。夕方以降は中高生自身がスポーツやバンド活動に励む。 千原センター長は「乳幼児から大人まで幅広い世代が集うコミュニティー活動の拠点にしたい。中高生には世代間をつなぐ役割を期待する」と話す。(榎本直樹) (2010.11.12)
【関連記事】 |