呉キャンパス、来春予定 広島県内4ヵ所目、労災病院が実習協力へ 広島国際大呉キャンパス(呉市広古新開)が、助産師養成の専攻科を設置する準備を進めている。文部科学省へ養成機関の指定を申請中で、開設は来春を予定。日本助産師会県支部によると現在、養成機関は広島、廿日市、三原市内に各1カ所あり、広島県内で4カ所目となる。 専攻科は助産師の資格取得が目的で、看護など既存の学部からは独立した組織となる。修業期間は1年間。資格取得の必修科目に加え、特色として国際母子保健学などの選択科目も用意する。国によって違う妊娠期の過ごし方や出産の方法なども学び、在日外国人の出産援助などができる人材も育てる。 キャンパス内で座学や演習を行い、分娩(ぶんべん)介助の実習は呉、広島両市内の総合病院や個人病院などで行うという。育児支援をしている助産師の下での実習もある。 専攻科は学部と大学院の中間的な位置づけで、入学対象は大学卒業の看護師。今後は専門機器の購入などを進める。定員やカリキュラムなどの詳細は指定を受けてから詰める。助産師の希望者が同大の看護学部の学生に多いことなどから設置を決めた。 実習に協力する予定の中国労災病院(広多賀谷)は昨年度、835件の分娩を扱った。今年9人の助産師を採用して24人体制になったが、以前は夜勤回数が増える月もあったという。結婚や出産で助産師が退職する可能性もあるため「地元に養成の場ができる意義は大きい」と歓迎する。 広島国際大の設置準備責任者、新川治子准教授は「県内や呉地域で活躍できるスペシャリストを育てたい」としている。(加田智之) (2010.8.5)
【関連記事】 |