福山医療センター 4月に増床
福山市の国立病院機構福山医療センターは4月、新生児集中治療室(NICU)を現在の6床から9床に増床する。未熟児室も拡充し、新生児や妊婦の異常、緊急事態に対応する県東部の母子周産期医療機関として態勢充実を図る。 計画では、保育器などの医療設備を強化し、医師、看護師を増やすことで、低体重や重度の先天性疾患などの高いリスクがある新生児に高度治療ができるNICUを3床増やす。回復期や比較的症状が軽い新生児を診療する未熟児室も7床から9床に拡大する。 福山医療センターは、NICUが6床ある尾道市のJA尾道総合病院と共に、県が認定する地域の母子周産期医療の拠点となっている。ただ、NICUと未熟児室は共に満床状態が続き、やむを得ず他病院に搬送する例が年間に50件前後発生している。このため、受け入れ態勢拡充に踏み切ることにした。 NICUは将来的には、現在の倍となる12床に増やす考え。合併症妊娠など、さらに高度な医療が必要な出産に対応できる県指定の総合周産期母子医療機関への格上げを目指す方針。現在、周産期医療に従事する看護師を募集している。 高橋伸方新生児センター長(33)は「岡山県西部を含めた医療圏域で、住民が安心して出産できる環境づくりを進めていきたい」と説明している。(野崎建一郎)
(2010.1.14)
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