10市8町、接種に独自助成 広島県内 負担大きく断念も 広島県の全14市9町のうち10市8町が、子どもへの新型インフルエンザワクチンの接種に独自の助成を設けることが17日、中国新聞のまとめで分かった。広島市をはじめ4市1町は、財政負担などを理由に助成しない方針だ。 助成額と助成対象は各市町でばらつきがある。竹原市は1歳〜小学6年、大崎上島町は1歳〜中学3年に対し、1人当たり2回の接種費用6150円を全額助成する。竹原市は「子どもは重症化しやすい。経済的な負担を軽減して、接種を促したい」と説明する。 大竹市など2市5町は1回目の費用3600円を無償にする。県内の市町で最も早い10月20日、同様の助成を決めた安芸高田市は「市の重点施策である子育て支援として踏み切った」。対象は4300人で、総費用は約1500万円かかる。 福山市は1600円、江田島市は2千円を助成する。福山市は対象が約3万1千人に上るが、「1人当たりの助成額は少なくても、限られた財源で広く浅く支援したい」とする。ほかに、三原市など3市1町も助成の方針を決め、助成額や対象者の調整を急ぐ。 現時点で導入しない方針なのは広島、呉、東広島、廿日市の4市と海田町。広島を除く3市は財政負担を理由に挙げる。各市の1歳から小学3年生までは約1万6千〜1万3千人。呉市保健所は「対象人数が多く、独自負担は難しい」という。 広島市は「死亡例は高齢者にも目立つ。子どもだけに比重を置くのはどうか」。海田町は「国の基準通りの助成を10月の町議会臨時会で議決したので、独自助成は追加できない」としている。(武内宏介、衣川圭) (2009.11.18)
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