中国新聞


銀行やFPが金融教室
仮想通貨で預金・株売買 広島


 広島県内の銀行やファイナンシャルプランナー(FP)が相次ぎ、子ども向けの金融教室を開いている。健全な金銭感覚をはぐくむのが目的だ。

 広島銀行は19日、広島市中区の本店で「キッズ・マネースクール」を開いた。市内と近郊の小学5、6年生69人と保護者27人が参加。講師のFP高橋佳良子さん(44)=広島県府中町=がオリジナルのすごろくを使い、お金の大切さを教えた。

 均等な額の仮想通貨を配ってスタート。子どもは升目の指示に従い、買い物したり、預金したりする。自分の判断で、株を買い付ける場面も。ゴール時に残ったお金が多い人が勝ち―とのルールだ。

 子どもたちは「利子がついた」「残念。損した」と熱中していた。5年橋本真子さん(10)=西区=は「最後はみんなの額にすごい差が出た。使い方の大切さが分かる」と声を弾ませた。指導した高橋さんは「生活が豊かになり、子どもががまんする場面が減った。限られた収入を適正に使う方法を早期から学んでほしい」と金銭教育の意義を説明する。

 広島銀行は2005年から広島、福山両市でマネースクールを開いている。広報・地域貢献室の旗手(はたて)雅崇室長は「いずれは自己責任でお金を動かすようになる。使い方を間違えないよう、今から勉強してほしい」と話す。

 NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会広島支部(東区)も7、8月に計2回、市まちづくり市民交流プラザ(中区)と連携し、同プラザで小学生対象の教室を開いた。同支部は11月に福山市でも開く。

 県と日銀広島支店、中国財務局でつくる県金融広報委員会(中区)も随時、お金の使い方をテーマにした教室を開講。学校などへ講師も派遣している。(田中美千子)

(2009.8.24)

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