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公立小中校耐震化58.2%
岡山県内全国34位


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 文部科学省が16日発表した公立学校施設の耐震改修状況調査結果(4月1日現在)で、岡山県内小中学校の耐震化率は前年度比8・4ポイント増の58・2%と全国平均(67・0%)を8・8ポイント下回った。都道府県別の耐震化率は34位で前年度(39位)に続き下位にとどまった。

 調査によると、校舎や体育館、給食調理場など県内の公立小中学校施設2442棟のうち、現行の耐震基準が導入された1982年以降の建設やすでに耐震補強済みなど、安全性が確認された施設は1422棟にとどまった。「震度6強程度の地震で倒壊・崩壊する危険性が高い」建物は248棟あった。

 81年以前に建設されたのは1298棟。うち耐震診断済みは1247棟で、耐震診断率は96・1%(全国平均95・7%)だった。

 設置者別の耐震化率は、施設数の少ない県と里庄町など5町村が100%。里庄町以外の井笠地域は笠岡市51・2%(県内25位)井原市54・4%(同22位)浅口市56・1%(同21位)矢掛町89・7%(同7位)だった。施設ごとの詳しい診断結果は、真庭市を除き、各市町村教委のホームページなどで公表している。

 文科省は2011年度末までに全国すべての公立小中学校施設の耐震化を完了するよう自治体に求めている。昨年6月からは国庫補助率が3分の2に引き上げられており、県教委財務課は「市町村に早急な取り組みを呼び掛けたい」としている。(教蓮孝匡)

(2009.6.17)

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