呉市が本年度 2病院の負担緩和 ▽出産や育児で離職 呉市は本年度、出産や育児などで職場を離れた助産師の復職支援に乗り出す。昨年四月からの呉圏域の産科集約化で、分娩(ぶんべん)が集中している市内の公的二病院の負担を緩和する狙いがある。 事業は市医師会に委託。資格を有し、原則として研修後は分娩を受け付けている国立病院機構呉医療センターか中国労災病院での勤務が見込める人を対象にする。 助産師コースと、慢性的な人手不足が続く看護師コースも設定。計約二十五人で講義と病院での実習合わせて五―十日間程度の研修日程を予定する。事業費は九十万円。四月中に市医師会や県看護協会、助産師協会呉支部などとの会合を開き、詳しい日程やカリキュラムなどを話し合う。 呉圏域の産科集約化は、市内の公的三病院のうち呉共済病院の産婦人科を休診し、呉医療センターと労災病院に集約した。市によると集約化後、平均各五十件前後だった二病院の一カ月当たりの分娩数は、呉医療センターは約八十件、労災病院は約七十件に増えた。 分娩に直接かかわる助産師は三月末現在、呉医療センターが二十六人(前年同期比六人増)、労災病院は十八人(同七人増)で対応。昨年夏ごろから「集約化の計画通りに助産師の確保ができていない」などの声が出ているという。(新本恭子) (2009.4.7)
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