徳山医師会病院 負担軽減策も
周南市の徳山医師会病院に、出産のため一度現場を離れた女性医師の福江宣子さん(34)が復職した。病院内に保育所ができたのがきっかけ。福江さんは「周囲のサポートがあれば、お母さん医師も復帰しやすい」と話している。 市内の新南陽市民病院に昨年十二月まで勤務し、今年一月末に長女を出産。五月から医師会病院の院内保育所に預けると同時に、循環器内科の常勤医として着任した。現場から長期間離れると臨床感覚が鈍る不安があり、ブランクは五カ月にとどめた。 病院側の配慮で、通常午前八時半から午後五時までの勤務は、午後三時までに軽減され、当直や呼び出し勤務はない。週二日は山口大学付属病院からサポート医師が来る。 院内保育所に預けているため、昼休みは授乳でき、急な発熱があっても院内で診療を受けられる。また、子育ての大変さから、患者それぞれも大切に育てられた人であると気づき、接する意識も変わったという。 県や県医師会は家庭に入った女性医師の復帰を促す仕組みづくりを進めている。福江さんは「働きやすい環境づくりが広がれば復職が進み、勤務医全体の負担も減るはず」と期待している。(持田謙二) (2008.7.6)
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