小中とも平均下回る 市教委、対策委設置へ
広島市教委は三日、小学五年と中学二年を対象に国が実施した「全国体力テスト」の結果を公表した。八種目の数値を得点化した「体力合計点」は小、中学校の男女とも、全国と県の平均を下回った。市教委は学識経験者を交えた委員会を設置し、体力向上策を検討する方針を示した。 昨年、小学校百四十校と中学校六十四校の市立全二百四校がテストに参加した。学年、男女別の体力合計点(八〇点満点)は四〇・五八―五四・四三点で、全国平均に〇・〇三―一・五四点届かなかった。県平均と比べても下回った。 テストでは、個々の生活習慣も調べた。市では朝食摂取率は全国平均を上回り、睡眠時間は全国並みだった。 半面、特に中学生で運動不足が目立った。中学女子では、体育の授業以外に「運動を週三日以上する」と答えた生徒は55・8%で、全国平均より約5ポイント低い。「運動しない」が14・3%を占めた。中学男子も、一日二時間以上運動している生徒は43・5%で、全国平均より19ポイント低かった。 体力合計点は児童、生徒ともに、運動の頻度に応じて高くなる傾向があり、市教委は「学校や地域で運動の機会を増やすことが重要」と判断。四月にも教諭や大学の研究者たちで委員会を発足させて、体力アップに向けた具体的なプログラムを練る。(田中美千子) (2009.2.4)
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