昨年度 岡山県教委まとめ 「感情抑制できず」 二〇〇七年度に岡山県内の公立小学校で児童が起こした校内暴力の件数は二百七件と前年度に比べて42・8%増えたことが、県教委の調査で分かった。三年連続の増加で、統計を取り始めた一九九七年度以降最多となった。県教委は「感情を抑制できない児童が増え、対人関係を築く能力も低下している」と分析している。 中学も800件超す 児童による校内暴力の内訳は器物損壊が六十六件、生徒間が八十九件、対教師が五十件など。加害児童の人数は学年が上がるほど多く、六年生八十一人、五年生四十七人、四年生三十八人、三年生十九人、二年生四人、一年生一人だった。学外での暴力は前年度比87・5%増の十五件で、九九年度(二十六件)に次ぎ二番目に多かった。 県教委の調査では、二〇〇七年度に公立中学校で生徒が起こした校内暴力も前年度比37・1%増の八百十六件と六年ぶりに八百件を突破。学外での暴力も28・4%増の九十五件だった。 学校が認知したいじめの件数は小学校五百六十四件(前年度比26・9%減)、中学校七百四十六件(同15・6%減)、高校九十九件(同30・8%減)で、いずれも前年度を下回った。 暴力行為増加について県教委指導課は「授業や生活指導の見直しを含め、市町村教委と連携し対策を強める」としている。いじめについては「学内外での啓発で、『いじめはいけない』との意識が高まった。引き続き、面談などを通じ早期発見に努める」としている。(教蓮孝匡) (2008.9.14)
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