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Let's Share Hiroshima!

外国でも平和を話し合うために

外国に行ったとき、自分たちの「ひろしま国」の原点をきちんと説明できるように。そんな思いで次号から、例題の文章を英語に翻訳するチャレンジコーナーをつくります。初回は、その添削をしてもらうアメリカ人のアダム・ベックさんにインタビューしました。(小6・今野麗花)

アダム・ベック アダム・ベック

米国イリノイ州出身。ニューヨークの大学と、サンフランシスコの大学院で演劇を勉強。大学院生のときに「ピースコール」というボランティアとして、ヨーロッパのチェコで英語の先生をした。広島市安佐北区在住。

―なぜ広島に来たのですか。

1996年に三原市の英会話教室の先生として、日本に来ました。1年半後に広島市にあるインターナショナルスクールで仕事が見つかり、引っ越しました。最初は1、2年のつもりだったけど日本人女性と結婚し、これからはずっと広島にいるつもりです。

―今はどんな仕事をしているのですか。

5年前にヒロシマスターシップという団体をつくり、子どもたちに劇のようなお話し会を開いて、参加した人からもらったお金を恵まれない子どもたちのために寄付しています。そのほか「アートパーティー」といって、世界中の児童養護施設などの子どもが描いた絵の展示会を開き、日本の人に買ってもらい、寄付することもしています。

―ベックさんが考える平和とは。

一気に世界が平和になるのは無理と思います。自分が生活の中で心にまず平和をつくって、周りの人にも、将来の人にも平和を感じてもらう。その輪が広がっていけば、いろんな国が平和になるんじゃないかな。

―ご家族は。

日本では妻と2歳半になる女の子がいます。3月に男の子も生まれるんですよ。アメリカには父と母、兄、韓国人の妹がいます。妹は、父が朝鮮戦争のときに、親のいない子どもを助けたいと思い、私が五歳のときに父が養子にしたんです。私が世界の恵まれない子どもたちを助けたいと思うのも、そんな父の影響があるんでしょうね。

―最後に、英語を送ってくれる子どもたちにメッセージを。

添削するのを楽しみに待っています。どんどんチャレンジしてね。

アダム・ベック

お話し会で披露する子ギツネの物語を実演するベックさん(撮影・高2 菅近隆)