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ヒロシマを学ぼう

被爆樹木  「生き証人」保存に力


現存する被爆樹木の中で最も爆心地に近いシダレヤナギ(手前)


原爆の惨禍をくぐり抜けた「被爆樹木」。原爆の「生き証人」です。広島市によると、爆心地から半径約2キロ以内の55カ所に、プラタナスやエノキなど32種類、約170本が残っています。

最も爆心地近くに残っているのは、370メートル地点にある中区基町のシダレヤナギです。原爆で倒れましたが、残った根元から芽吹きました。

市は、これらの樹木を保存、継承しようと実態調査し、1996年度から公共施設や寺、神社にあるものを登録。被爆時の状況などを記した説明板も取り付けています。

根が腐るのを防いだり、害虫を駆除したりと「治療」もしています。枯れてしまった木もありますが、個人宅から小学校に移植され、新たに登録された事例もあります。

また、市や市民らによって被爆樹木の種や苗が国内外に広がり、成長しています。樹木がある市内の小中学校では、平和学習にも使われています。



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