市教委調査委への提出遅れ 廿日市市の市立中学3年の女子生徒(14)が5月に亡くなった問題で、遺族から提供された生徒の手書きメモ2枚を、市教委が調査委員会に提出するのが約3カ月遅れていたことが14日、分かった。担当者が提出資料をまとめる際に盛り込むのを忘れたためという。 市教委によると、女子生徒が部活動の顧問宛てに人間関係の悩みを書いたメモで、顧問には渡されないまま生徒の部屋に残されていたのを遺族が見つけた。5月20日ごろ、遺族が真相究明に役立ててもらおうと、コピーを学校に渡した。 調査委員への配布資料を閲覧した遺族が7月下旬、このメモが資料に入っていないことに気付き、市教委に指摘した。メモは学校から持ち帰った担当者が他の資料とともにファイルに挟んだままになっていた。資料のリストは作成していなかった。提出は8月19日にあった6回目の調査委までずれ込んだ。 調査委は、7月30日の5回目の会合で、部活動などでの女子生徒へのいじめの可能性に言及。今月2日の7回目の会合でいじめを認定している。市教委は「提出の遅れによる分析への影響はなかったが、遺族に不信感を抱かせ申し訳ない。重要な資料を見落とさないよう、管理を徹底する」としている。 女子生徒の父親(45)は「指摘するまで調査委に出されなかったのは残念。提供した全ての資料を基に、信頼できる調査を進めてほしい」と願っている。(村上和生) (2013.9.15)
|