中国新聞


留学生の子育て、地域ぐるみで
山口の「風の会」、交流会で情報交換


   

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斎藤さん(左端)から英語でゲームを教わる参加者

 留学生の出産や子育てを地域ぐるみで支えようと、山口大吉田キャンパスがある山口市平川地区で国籍を超えた親子の交流会「KIDS CLUBかぜ」が開かれている。同地区の住民でつくる「国際交流ひらかわの風の会」の主催。

 インドネシアやバングラデシュ、ガボンなどの留学生親子と地元の親子、計約60人が月に1回、同市平井の民家に集合。会話はすべて英語を使うのがルールで、福笑いなどのゲームを通じて親交を深めている。

 風の会はこれまでに留学生やその妻が出産する病院を探すなど、出産時の支援を4件行ってきた。2012年5月、同会会員で英語教室を経営する斎藤凉子さん(64)が子育て支援も必要だと考え、親子の交流会を結成。自宅を開放し英語でゲームなどを教えている。

 ベトナム出身で、1歳8カ月の娘と参加した山口大大学院連合獣医学研究科4年のルー・ビェット・ビエンさん(32)=同市平井=は「外国での子育ては情報が足りない。交流会で子どもを持つ友人ができ、病院の情報交換をしたり、チャイルドシートの貸し借りをしたりして助け合うようになった」と喜んでいる。

 斎藤さんは「夫の留学先の英国で暮らしたとき、子どもを通じて家族ぐるみの友人ができた。山口大の留学生と平川地区の住民も、息の長い交流が続いてほしい」と願っていた。(柳岡美緒)

(2013.8.20)


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