2013年度中に目標設定 広島県内14市で最低の50% 福山市の羽田皓市長は9日の記者会見で、市立小中学校の耐震化率(4月1日現在)が広島県内14市で最低の50・4%にとどまっていることについて「国が目標とする2015年度末までの耐震化完了は難しい」との見方を示した。13年度中に耐震化計画をまとめ、完了する目標年次を定める。 羽田市長は、耐震化が遅れている理由について、人口の急増した1970年代に建築し、新耐震基準を満たさない学校が多いと説明。「避難場所となる屋内運動場(体育館)を優先してきた。15年度までに全ての施設を耐震化するのは財政上厳しい」と述べた。 市内の小中学校の施設は393棟で、これまでに48棟(12・2%)で耐震補強を終えた。もともと新耐震基準を満たす施設などを合わせても、耐震性のある施設は計198棟(50・4%)にとどまる。県内では安芸太田町(37・5%)に次ぎ低かった。県全体は68・6%で、都道府県で3年連続最下位。 市は本年度、12年度より12棟多い22棟の耐震補強を進め、年度末には耐震化率は56・0%になる見通し。耐震工事と合わせて実施していた床や壁の改修などを後回しにしてスピードアップを図る。羽田市長は「計画的に100%耐震化に取り組む」としている。(衣川圭) (2013.8.10)
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