中国新聞


妊娠希望者や妊婦の家族優先 風疹の予防接種
広島市が協力要請


   

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 広島市は17日、妊婦が感染すると胎児に障害が出る恐れがある風疹が流行する中、妊娠を希望する女性や妊婦の家族が速やかに予防接種を受けられるよう、市民に協力の呼び掛けを始めた。

 市は17日、市役所であった感染症対策協議会で、市医師会などに協力を求めた。さらに市のホームページ(HP)で、抗体を持たない妊娠を希望する女性や妊婦の家族たちが予防接種の優先対象になることを掲載した。

 市内の年間の風疹患者数は、市が把握を始めた2008年の7人がこれまでの最多だったが、ことしは14日時点で既に23人に上る。市保健医療課は、予防接種したことがなく免疫がない人に、風疹とはしかの混合ワクチン(1回約1万円)の任意接種を勧めてきた。

 ことしは風疹の感染が拡大。全国で任意に予防接種を受けた人は5月だけで約32万人に達した。厚生労働省は「月35万人のペースだと8月末でワクチンが在庫切れになる」として、今月14日、政令指定都市などに優先接種の周知を求めた。

 広島市保健医療課は「赤ちゃんのため、妊婦の家族たちが最優先で受けてほしい。それ以外の人は抗体の有無を確認してから受けるなど配慮を」としている。(岡田浩平)

(2013.6.18)


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