広島市が7月、民間に委託 ▽育児相談や情報交換、遠方の住民に配慮 広島市は7月、幼い子どもと保護者が気軽に集い、育児の相談や情報交換をする子育て支援施設を、西区に民間事業者の力を借りて増設する。子育て世帯が多いのに、市の常設の子育て支援施設から遠い地域をカバーする。昨年10月に開設した安佐北区、安佐南区に次ぎ3カ所目。市は今後、他の区にもこの取り組みを広げる方針でいる。 市は事業者を5月10〜17日に公募し、5月末に決定する。NPO法人や社会福祉、学校法人などの応募を想定。開設場所は事業者が提案する。 市は常設の子育て支援施設を地域福祉センターなどに各区1カ所設けているが、遠方の住民には不便だった。市は増設を検討。民間事業者に補助金を出し、施設の開設や運営を任せる「民設民営方式」を採用する。 事業者がマンションの一室などを確保。週5日以上開き、保育士1人を含むスタッフ2人以上の常駐を条件に、市は初期投資や人件費など年間約600万円を補助する。 西区福島町に市が設けている常設の子育て支援施設「にしくニコニコひろば」。1日平均で、3歳未満の乳幼児と保護者たち計約100人が利用する。 2歳の子どもがいる西区井口鈴が台の主婦森口美和さん(39)は利用したことがない。「片道20分かかるのがネック。近くにあれば利用できるのに」と増設に期待する。 市こども・家庭支援課は「民間の力やノウハウを生かし、地域の子育て力を高めたい」としている。電話082(504)2623。(山本乃輔) (2013.4.24)
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