中学生向けに学生ら派遣、5町でスタートへ 山口県は2013年度から、ひとり親家庭の中学生の学習支援を始める。大学生や教員OBを無償で派遣し、勉強を教えたり、進学相談に乗ったりする。子どもの教育に関する保護者の悩みを解消し、負担を軽減する狙い。 事業は、福祉事務所を持つ周防大島町を除く県内5町が対象。派遣を希望する家庭と、ボランティアで活動できる教員OBの双方を県が募集・登録し、マッチングする。派遣は週1回程度、平日の放課後や週末を予定。派遣した教員OBらに交通費を支給する。 県は昨年7月、県内のひとり親家庭を対象に、5年に1回の実態調査をした。「生活上の不安や悩み」を問うたところ、母親の38・0%、父親の35・9%が「子どもの教育」を挙げ、いずれも1位の「生活費」に次いで多かった。 県母子福祉センター(山口市)によると、近年、厳しい経済情勢などを背景に元夫が養育費を出さない傾向が強まり、子どもの高校進学への経済的不安や塾代の負担増を訴える母親が多いという。 県は13年度の当初予算に約150万円を計上した。こども未来課は「保護者の不安や悩みの解消につなげたい」としている。 県内では山口市も13年度、同様の事業を実施する。(門戸隆彦) (2013.3.30)
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