中国新聞


庄原の小中校で荒らし相次ぐ
市教委、夜間機械警備の導入を検討


   

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庄原中で夜間機械警備の操作盤をチェックする職員
 ▽警備導入、全26校中既設は1校

 庄原市内の小中学校で夜間の機械警備の導入が進んでいない。全26校のうち、今春、新校舎を整備した庄原中以外の25校は実施していない。4月に夜間を狙った学校荒らしが市内の2小中学校で続発。学校の防犯体制の無防備さが浮き彫りになった。市教委は今月、全校での機械警備導入の検討を始めた。

 市教委や庄原署によると、4月に庄原小と西城中で現金やカメラなどが盗まれた。同署は今月10日に庄原小での窃盗容疑で市内のトラック運転手の男(26)を逮捕した。同署によると、男は西城中の事件への関与もほのめかしているという。

 市内には小学校19校、中学校7校がある。4月から新校舎となった庄原中では、人の体温に反応し警備会社に異常を伝えるシステムを導入。異常があれば警備員が学校に急行する。2年契約で費用は月1万500円。

 一方、他の25校では最後に帰宅する職員が施錠を確認する仕組み。市教委によると、犯罪の少ない地域性から機械警備を導入していなかった。しかし、同じ県北の三次市(小中学校36校)、安芸高田市(同19校)は全校で機械警備を実施している。庄原署も事件後、庄原市教委に口頭で導入を指導している。

 同市教委は25校での夜間の機械警備実施の検討を始めた。場所などの条件で警備費用が変動する可能性もあるという。三次市は全校で年間約980万円、安芸高田市は同約370万円かかっている。

 庄原市教委教育総務課の松園真課長は「生徒の個人情報を守らなければならない。来年度にも導入できるように検討したい」と話している。(菊本孟)

(2012.5.18)


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