警察、早期摘発に力 広島県東部で中学生以下を狙った性犯罪や不審な声掛け、つきまとう追随が相次いでいる。犯人は犯行を繰り返す傾向も強く、県警は警察署と早期の摘発に努めている。 県警によると、県内では中学生以下を狙った性犯罪や声掛けなどが8月末現在で423件発生。県東部(福山、尾道、三原、府中の4市と神石高原、世羅の2町)は110件に上り、2010年の年間数に並んだ。 福山市内は痴漢7件、公然わいせつ9件、強制わいせつ7件、盗撮・のぞき5件、暴行3件など計67件で、すでに昨年の40件を大きく上回った。 9月30日にも福山東署は、同市のアパート通路で女子中学生に自分の下半身を触らせたとして、男を強制わいせつ容疑で逮捕した。 県警は県東部の性犯罪対策を強化するため、4月に「子ども女性安全安心対策室東部」を新設。刑事経験が豊富な6人が、福山市の東部運転免許センター内の拠点に常駐している。各警察署と連携して14件逮捕し、4件指導警告した(9月28日現在)。 対策室東部の奥田元警部は「性犯罪犯は犯行を繰り返す傾向がある。被害拡大を防ぐために犯人の早期特定に努める」としている。 子どもへの暴力防止プログラムを実施しているふくやまCAPスイミーの脊尾幸子代表(53)=福山市神島町=は「体に嫌なことをされたら大人に伝えることの大切さや怖いと思った時に大きな声を出す方法を、家庭や学校で子どもと確認してほしい」と話している。(久保友美恵) (2011.10.4)
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