中国新聞


発達障害の子ども支援
広島大がプロジェクト開始


   

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発達障害の早期発見の必要性を訴える遠山教授(奥中央)と内匠教授(同左)

 広島大大学院医歯薬学総合研究科の内匠(たくみ)透教授(神経科学)らが、脳科学の研究成果を基に、発達障害の子どもの支援体制構築を目指すプロジェクトを始めた。25日は広島市南区の広仁会館で、発達障害の専門家を招いて講演会を開き課題を探った。

 内匠教授は世界で初めてマウスの染色体に人間と同じ異常を発生させ、発達障害の一つである自閉症の再現に成功した。広島大ではこの成果などを生かして本年度から、心理学、行動科学などの各分野と連携して発達障害の研究に着手。5年間かけて発達障害の子どもたちを支援する仕組みづくりを目指す。

 この日は、市民や医療関係者ら約50人が参加。子どもの発達科学研究所(大阪市北区)代表理事で、大阪大大学院医学系研究科の遠山正彌教授が講演し、「2歳までに診断を受けて早期に療育を受ければ、症状が軽減する可能性は高まる」などと指摘した。(山本堅太郎)

(2011.5.26)


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