呉市保健対策協がマニュアル 呉市地域保健対策協議会は、感染症にかかった園児への対応基準がなかった保育所や幼稚園向けに独自の「感染症対応マニュアル」を作った。登園基準を明確にし、現場の混乱を防ぐのに役立ててもらう。全国でも珍しいという。 マニュアルでは、季節性インフルエンザ、流行性角結膜炎、手足口病など21の感染症それぞれについて「解熱後3日」など登園できるまでの日数を明記。園医師や嘱託医師による登園許可が必要か不要かも区別し、ばらばらだった許可書の統一書式も作った。 新型インフルエンザは今後、季節性に変わる可能性もあるため、「補足」として「発症翌日から7日経過」などとした。 小中高などで感染症が確認された場合、学校保健安全法施行規則で登校基準が決まっているが、保育所・幼稚園には明確な基準がない。同規則に準じて園医や嘱託医が登園許可を出すが、医師と園、保護者の思いが違うこともある。抗体が少ないなどの園児への対応としては予防や管理面で不十分との指摘も出ていた。 このため呉市医師会などでつくる市地対協が2年前から、市や市教委、市保育連盟、市幼稚園連盟などと協議。現場の保育士たちからも意見を聞いて独自マニュアルを作り、各園などに配った。 呉市地体協の小児保健検討小委員会の渡辺弘司委員長(55)は「情報を共有するための手引として活用してほしい」と話している。(新本恭子) (2009.11.11)
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