中国新聞


新型インフルで重症化の恐れ
妊婦受け入れへ産・内科医が連携
呉と江田島来月の運用目指す


 新型インフルエンザへの感染で重症化する恐れがある妊婦のため、呉、江田島市の内科と産婦人科医師などが受け入れ態勢づくりを始めた。内科の病院や診療所をリスト化し、治療や対応を統一化する仕組み。県内でも珍しく11月上旬からの運用開始を目指す。

 国などは、他の妊婦への感染防止のため、かかりつけ産婦人科ではなく、内科で治療を受けるよう方針を出した。しかし、かかりつけ内科を持つ妊婦は少なく、内科医師も妊娠の状態が分からないままの診療には不安がある。抗ウイルス剤の使用も対応が分かれる。

 こうした状況を受けた呉市医師会などは、内科医師へ「感染が疑われる妊婦の受診が可能か」を問う調査を始めた。可能とした内科はリストにし、産婦人科や保健所に配布。妊婦は産婦人科医師から内科の紹介を受ける。協力すると答えた内科や薬局が、統一した治療や対応が取れるよう基準も設ける。

 方針は市内の内科、産婦人科医師の代表と市医師会などが8日夜開いた会議で決めた。具体的な運用手順などは今後詰める。市医師会の玉木正治理事(47)は「早急に妊婦が安心できる仕組みを整えたい」と話している。(新本恭子)

(2009.10.10)

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