広島県内7月末 昨年同期比 県警「対策室」が発足
広島県内で、登下校中の子どもが不審者から声を掛けられるなどの件数が今年、7月末までで272件に上り、昨年同期の167件に比べて約6割増えていることが、県警のまとめで分かった。こうした性犯罪などの前兆事案に対応するため、県警は14日、「子ども女性安全安心対策室」を発足させた。 県警生活安全企画課によると、遊びに誘ったり、名前を尋ねたりする「声掛け」が全体の39・7%(108件)と最も多く、体を触るなどの「わいせつ」が30・9%(84件)と続いた。 全体の半数近くがそれぞれ、人通りの少ない裏通り、登下校中の発生だった。件数は中学生以下の子どもが不安を感じて学校などを通じて届け出た数で、声を掛けた側に悪意がないものも含む。 生活安全企画課は、不審者の子どもや女性への声掛けやつきまといはエスカレートして凶悪事件に発展する恐れがあると指摘する。 14日に発足した、子ども女性安全安心対策室は従来の「安全・安心特別対策班」を21人態勢に倍増。地域からの情報を分析し、行為者を特定して事件の未然防止に努める。発足式では、斎藤康則・子ども女性安全安心対策室長が決意表明した。斎藤室長は「不安に思った事案は情報提供してほしい」と呼び掛けている。(野田華奈子) (2009.9.15)
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