想定超す181世帯利用 昨年度 呉市で、身体的・精神的な理由で子育てが困難な家庭に派遣する「子育てヘルパー派遣事業」の利用が増えている。昨年度も延べ181世帯で市の想定を大きく上回る。市は子育てに不安を感じている家庭が増えているとみて、支援を強める。 育児ストレス解消や虐待防止などを目的に2005年11月、スタートした事業。1歳未満の乳幼児を育てる家庭などが対象。申請を受け、市職員の家庭訪問や保健師との協議をして派遣を決める。1日1回90分まで利用可能な回数券10枚を発行。ヘルパーは市が委託した訪問介護事業所の職員が務める。 事業開始前の市の想定は年間延べ20世帯だったが、初年度は11月以降の5カ月間で延べ87世帯が利用。06年度は154世帯となり、その後も増え続けている。 市内には大企業の工場や海上自衛隊の基地などがあり、市は転勤で呉に来た子育て家庭も多いと分析。「親類や古くからの友人が近くにおらず、相談相手がなかなか見つからない」とみる。 市は「利用増は制度が浸透した結果」とする一方、ヘルパーを利用している親同士や地域住民との交流などを進めていく方針。来年度以降の市次世代育成支援行動計画などにも反映させる。(新本恭子) (2009.8.1)
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