単独事業で尾道市教委 中学生にも拡大へ 尾道市教委は今月から、不登校や暴力行為など家庭がかかわる問題の専門家「スクールソーシャルワーカー」を配置した。国の全額補助事業を受けて昨年度配置したが、好評なため単独事業で継続した。本年度は対象を中学生にも広げ、各学校や家庭を訪問する。 不登校やいじめ、児童虐待、暴力行為、経済的困窮などあらゆるケースを想定して対処にあたる。市教委は社会福祉士の資格を持つ2人を、拠点校の久保(東久保町)、栗原北(栗原町)の2小学校に配置した。 学校では担任教諭や校長の相談に乗り、子どもへのかかわり方のアドバイス。児童虐待が疑われる場合、関係機関への通報に加え、子どもの体のあざの有無や体重の変化など注意すべきポイントなどを指導する。保護者などには子どもを取り巻く人間関係を体系化して示し、解決の方策を助言するなどする。 市教委によると、国の全額補助で配置した昨年度は、相談を受けた不登校4件、いじめ1件、暴力行為1件、友人関係6件が解決できたという。学校からの要望も強く、事業の継続を決めた。 市教委教育指導課は「多角的な視点で子どもへより細やかな支援・指導をしていく」としている。(田儀慶樹)
(2009.7.11)
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