中国新聞


サポートブック
「第二の母子手帳」に活用
ひろしま夢財団 専門職対象に研修も


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動物の親子を描いたサポートブック

 ひろしまこども夢財団(広島市中区、理事長・迫井正深広島県健康福祉局長)が、親子が互いの思いを書き込む「サポートブック」を活用した子育て支援事業に乗り出す。少子化、核家族化が進み、子育てに不安や負担感が増す中、親と子のきずなを見つめ直すブックを「第二の母子手帳」として広げていく方針でいる。

 サポートブックは、B5判、三十三ページの絵本仕立ての冊子。「すきなところは?」など素朴な質問に答えながら、親子で気持ちをつづる。広島の医療関係者たちが昨年秋、がん患者と子どものコミュニケーションツールとして制作した。夢財団は「広く子育て世代に効果がある」と事業化を決めた。

 二十二日までに七千五百冊を印刷した。希望者に、一冊当たり印刷代などの実費二百円を負担してもらい、五冊以上を条件に配布する。子育て中の親や育児サークルのリーダーをはじめ、保育士、幼稚園教諭、保健師、看護師ら子育て支援の最前線にいる専門職を対象に、ブックの意義や活用法を紹介する講習や研修などを展開し、普及啓発を図る。

 夢財団の迫井理事長は「温かさと優しさを感じる冊子。子育て不安や児童虐待が社会問題化しており、親子をメンタル面で支える『第二の母子手帳』として育てていきたい」と力を込めた。申し込みは夢財団Tel082(212)1007。(平井敦子)

(2009.4.23)

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