中国新聞


岡山県教委、苦手分野分析へ
小5・中2 全員が対象
学テ過去問テスト


 岡山県教委は本年度、小学5年と中学2年の児童・生徒全員を対象に全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の過去問題を使った学力テストを始める方針を固めた。苦手分野を分析し、学力向上に役立てる。同県教委は、全県単位で過去問題のテストを実施する試みは「例がないのでは」としている。

 全国学力テストは文部科学省が毎年春、小学6年と中学3年を対象に実施。県教委のテストは同じ年の冬、それぞれの問題を小学5年、中学2年にほぼそのまま出題する。授業で教えていない内容は除外する。

 県内の全国学力テストの平均正答率の都道府県順位は本年度、小学6年が38位、中学3年が32位。2008、12年度には両方が40位台となるなど全国平均を下回る状況が続く。県教委は16年度までに、ともに10位以内とする目標を掲げる。

 「過去問題のテストをすることで早い段階で児童、生徒の苦手分野を把握できる。授業を改善することで学力を定着させたい」と県教委。11年度から中学1年を対象にした県独自の学力テストを始めており、小学5年以上の全学年で学力調査をすることになる。

 県は29日開会予定の県議会定例会に、テスト結果の分析費用500万円を盛り込んだ13年度補正予算案を提出する。(永山啓一)

(2013.11.21)


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