県独自の小中生学力テスト 初実施 理科も低迷 広島県内の小学5年生と中学2年生が6月に受けた県独自の学力テスト「基礎・基本定着状況調査」で、広島市立小中学校の平均正答率は6年連続で全科目とも県平均を下回り、初めて実施された理科でも低迷した。市教委は「各教科とも応用力が必要な問題が弱い」と分析している。 調査は、国語、算数・数学、理科を小中学校とも実施し、英語は中学校だけ。市立の140小学校の1万714人、64中学校の8958人が受けた。 小学生の平均正答率は国語66・0%▽算数66・7%▽理科57・9%。県平均を4・1〜3・1ポイント下回った。中学生は国語68・8%▽数学65・1%▽理科36・8%▽英語67・8%―で、4・3〜2・9ポイント下回った。小学生の国語と中学生の英語で県平均との差が4ポイントを超えたのが目立つ。 初実施の理科では、小学生がエネルギー、地球、物質、生命の4分野のうち、生命を除く3分野で「学習内容の定着が不十分」と評価。中学生は生物、化学、物理、地学の4分野とも低迷した。 県中学校教育研究会理科部会長を務める城山中(佐伯区)の田中利明校長(58)は「結果にショックを受けた。子どもが自ら課題を見つけたり考察したりする力が付くよう教員の指導力を高めたい」と話す。 2002年度の調査開始以来、市平均が県平均を上回ったのは07年度の小学校算数だけ。市教委指導1課は「結果から課題がどこにあるかを探り、授業の改善に生かしたい」としている。(岡田浩平) (2013.11.21)
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