3月に閉校9小学校、活用広がる
3月に統廃合で9小学校が閉校になった広島県北広島町で、校舎やグラウンドの跡地活用が広がってきた。芸北地域の旧美和小校舎は、町内の医療法人が介護施設に改装中。他の4校は企業の研修施設やスポーツチームの練習拠点などになった。残る4校について、町は利用希望の企業を募るなど活用を進める。(畑山尚史) 旧美和小では現在、同町壬生の医療法人明和会が鉄筋3階建ての校舎の改装工事を進めている。介護の必要な高齢者が通所や宿泊で利用する小規模多機能ホームとして来春にオープンする予定だ。 同ホームは町が設置を後押しする施設で、同法人が同小跡地へ建設を希望した。同法人は「ある程度大きな土地や建物は他に少なく、学校跡地が最適だった」と説明。グラウンドを含む敷地約4800平方メートルを約580万円で町から取得し、校舎は無償で譲り受けた。体育館は住民が利用を続ける。 同町では3月末で芸北地域の雲月、雄鹿原、芸北、美和、八幡の5校と、豊平地域の豊平西、豊平東、豊平南の3校、千代田地域の南方の計9校が児童数の減少で閉校した。 旧八幡小をパン製造販売のアンデルセングループ(広島市中区)が研修施設として活用。旧豊平西小は、グラウンドが、障害者スポーツ、アンプティサッカーのチーム「アフィーレ広島AFC」の練習拠点となっている。旧芸北小は統合による新設校の校舎に利用されている。 町は、地元住民が企業誘致を希望している旧雄鹿原小について、早ければ今月中に公募を開始。その他4校の校舎やグラウンドについては「住民の意見を聞きながら、有意義な活用策を検討したい」としている。 (2013.11.16)
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