年間貸出数 中核41市で7位…でも中高生6% 福山市立図書館 紹介冊子や「福袋」
福山市立図書館が、本に親しむ子どもを増やすため知恵を絞っている。市民1人当たりの貸出数は全国的にみて多いが、中高生への貸し出しが少ないため。本好きを育てようと10月末には、小学生向けの本を紹介する冊子を作製。包装で中身を隠して貸し出す「本の福袋」も本年度2回試みた。 冊子はA5判、100ページ。司書が選んだ全160冊を「あははと笑える楽しいはなし」「冒険や挑戦するはなし」など8テーマに分類し、表紙写真や紹介文を載せた。3千部印刷し、市内の小学校などに配布。5日には、市内の図書館で100円で販売を始めた。中央図書館では25日まで掲載本を並べる。 市内の図書館は、2008年7月の中央図書館開館と合わせて月曜の休館日を廃止したり、美術館の展示と連携した企画を実施したりして魅力を高めている。図書などの貸出数は09年から4年連続で300万点を突破。11年度は1人当たり7・25点で、中核市41市では7番目に多かった。 図書館が課題とみているのが、全体の6%にとどまる中高生世代の利用。知らない本に出合う楽しみを感じてもらうため4、10月に「本の福袋」を作り、好評だった。一方、中高生向けの本を紹介する「ヤング通信」は、中学生から「知らなかった」との声が上がっているという。 中央図書館の早川邦夫館長は「本を読む楽しみを知ってもらうため、しっかりPRする」と強調。中高生向けのブックリストの作成も目指すという。(衣川圭) (2013.11.6)
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